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2020.12.22

必要とされ続けるレガシー技術

お役立ち情報

弊社がお手伝いをしている長年の歴史を持つ某社では、バックオフィス業務に関するシステムをインハウスメイドで積み上げてきております。伝統がある分、数えきれないほどの進化や方向転換を受け入れてきた結果、100を超える小さなアプリケーションの集合体としてバックオフィスシステムが構築されるに至っております。

それらのアプリケーション群は、古くは VB6.0、レガシーASPから始まり、.Net 1.1, 2.0, 4.7、Java系の各種フレームワーク等の開発言語に加え、RPAやOCR等、安定と進化を繰り返してきた片鱗を見る事ができます。今の世で言うところのアジャイル的な進化の産物と言えるかと思います。

この環境について、当然のことながらデメリットになる部分もたくさんありますが、大きなメリットとして、最小単位が小さい分小回りが利くという側面があります。
Windows7のサポート終了に伴う64bitへのマイグレーションといったケースも、全社プロジェクトとして一気に移管する必要がなく、今月はこれ、来月はこれをマイグレーションするといったように、できるところから徐々に、という動きが出来る環境になっています。

つまり、上記のイメージのように、言語・フレームワークの違った細かいアプリケーションの集合体で構成されているので、改修・マイグレーション・新規構築が極めて小さな影響範囲の中で完結できるようになっています。逆に、この場合の大きなデメリットの一つとして、必要とされる技術の範囲が広いというところがありますが、弊社メンバーは、一方では.Net1.0で構築されたアプリケーションの.Net4.7へのマイグレーションプロジェクトに携わり、また一方では法改正に伴う改修をVB6.0で実装し、平行してOCRの動作不良の原因調査等、通常は職務経歴書の複数の履歴として記述するような課題を同時にこなさなければならないという状況に適応できているところが強みといえるかと思います。

IT技術の世界は今後も最先端技術が次々と生み出されつつ、他方では古い技術が必要とされ続けるという状態が続いております。
ゆえに最先端技術を突き詰めるのみではなく、実際のところ未だ社会全体に広く必要とされているレガシー技術を維持していく事も重要と考えています。
エヌ・エイ・シーでは新旧技術を駆使し、必要最小限でのコストでお客様の業務効率・売上向上に最適な提案活動を継続してまいります。