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2017.11.18

横河電機健康保険組合

エヌ・エイ・シーより
横川電機健康保険組合
常務理事
鈴木 隆男氏


横川電機健康保険組合
事務長
前島 伸幸氏


「健康というのは自分自身で取り組んで作っていくもの」

初めに御社の業務内容についてお聞かせください。

鈴木:弊社の母体である横河電機株式会社は、各種プラントの生産設備の制御・運転監視を行う分散形制御システムを世界に先駆けて開発し、制御分野でのリーディングカンパニーとしてグローバル市場で高い評価を受けています。最近では全体の70%をオーストラリアなど海外で受注しています。

健診結果予測・分析サービスをご利用頂いて2年目になりますが、御社がサービス導入前に抱えていた課題や、なぜ始めようと思ったのかを教えてください。

鈴木:メタボで特定保健指導を行い5年が経ちましたが、いちど特定保健指導の対象に入ってしまうとなかなか抜けられないという実態がありました。そこで特定保健指導の対象にさせてはいけない、その前に食い止めたい、なんとかしたいというのが、始めようと考える一つの理由となりました。
また始めようと思った経緯については、私の持論ではありますが「健康というのは自分自身で取り組んで作っていくもの」と考えています。ただなかなか個人一人では健康に対する取り組みをやり辛いという側面があります。そこを何とか手助けするのが、企業であり、健保組合だと考えています。
そういった個人の「気付き」という部分に対してサービスを利用することで効果があると考え、あとは個人で努力してもらうということが大事だと思います。
また、全て何でも与えてしまうというのは長続きしないと思いますし、その場は改善してもまたメタボ対象者になってしまうのではと考えています。
 
前島:それと一度メタボになってしまうと、特定保健指導など皆が手を差し伸べてくれますが、まだメタボになっていないけれど不健康な人も沢山います。この健診結果予測・分析サービスは、まだメタボに流入する前の自分達で健康を守っていかなければいけない人達に対して健康を意識する力を与えていくものだと思っています。

他に同じようなサービスの提案や、また少し違った視点の提案など何か競合としてご検討されていたサービスというのはございましたか?

鈴木:エヌ・エイ・シーさんの提案以外にも当然色々と出てきていました。セールスも何度か受けたことは当然あります。

その中でエヌ・エイ・シーのサービスを選んで頂いた理由というのはどこにあったのでしょうか。

鈴木:他社のサービスは我々が目指す方向と違っていました。我々が目指す方向に対して少し違う方向の提案が出てきたり、取り組む角度が違ったりします。あとはスピード感が無い企業が多くありました。今の世の中やはりスピード感が必要だと考えています。エヌ・エイ・シーさんはそういう意味でも対応スピードが早いという印象があります。例えば分析に必要なデータを渡してから結果が数日で返ってきます。エヌ・エイ・シーさんは早く対応してくれるということと、やはり我々が進もうとしている所を十分に理解してもらえていると感じています。そういうところが、エヌ・エイ・シーさんにお願いをしたひとつの理由です。

導入にあたって、ご苦労された事はございましたか。

鈴木:苦労というのは特に無いですが、実施する際に事業主の健康管理室の責任者や医療専門職に対して「こういう狙いでやりたい」ということを説明し、納得・協力してもらいました。

実際に導入してからの結果について現場の感覚としてはどんな風にお感じになられていますか?

鈴木:メタボ流入率が、何もしていない時は10.5%で、予測分析結果のアドバイスシートを送付した年は5.0%になりました。それに加えてマインドの変化という意味で、生活習慣の改善に取り組んだ人が、何もしていない時は13.4%、アドバイスシートを送付した年は23.9%になりました。そのように6ヶ月以上生活習慣の改善に取り組んだという結果が、次回の健診の時のアンケートの結果として出ています。そういう意味では数値的には効果が出ていると思います。

前島:健診前にアドバイスシートが送付されてくることで、初めて気が付き改善意識が働くということもあるのだと思います。

なにか今回のサービス内容でご不満な点はございますか?

鈴木:エヌ・エイ・シーさんはデータ分析という部分はかなり自信を持ってやれると思っています。特に不満という訳ではないですが「流入率が下がったね」「意識する人が増えたね」だけではなく、その後「御社の健保としてはこういう傾向にあり、こういう保健事業に取り組んでみたらどうか?」などの連続性のある企画・提案をお互い一緒に検討して行けるようになればと思います。

今後御社として、この分野で健康増進のために進めていきたいことはありますか?

鈴木:今までも取り組んできた禁煙、非メタボ、メタボ予備群も、まさにデータヘルス計画の一環だと思っています。今後、厚労省からも色々なスケジュールが出てきますので、さらにそのコラボヘルスという部分で事業主と一体となり段階を踏んで保健事業に取組んでいきたいと思っています。
先日も母体企業の産業医である診療センター長と、データヘルス計画をどうやっていこうかというお話をしました。その中で今回の健診結果予測・分析サービスのような、非メタボやメタボ予備群への取り組みを事業主と一緒になり実施しているという意味ではデータヘルス計画対応のズバリそのものとなっています。

また禁煙には以前からずっと取組んできています。禁煙目標達成や毎月22日は「スワンの日」として構内では一切の喫煙は禁止にしています。
またそれ以外にもチャレンジウォーキングという取り組みを期間限定4ヶ月でやっています。1日1万歩、4ヶ月で120万歩です。それを達成した人については今「完歩賞」として健康グッズを贈呈しています。今後はこの取り組みを年間で実施しようとも考えています。